
親から住宅購入支援を受ける際の注意点
親から住宅購入の資金援助を受ける際は、税金や手続きに関して注意すべき点がいくつかあります。特に、税務署から贈与と見なされないようにすることや、非課税制度の要件を満たすことが重要です。
贈与と借入の区別を明確にする
親からの資金援助を借入金とする場合、「あるとき払いの催促なし」のような曖昧な関係にすると、税務署から贈与と見なされる可能性があります。
- 金銭消費貸借契約書を作成する:贈与税を課されないようにするため、誰が誰にいくら貸し、いつまでにどのような方法で返済するのかを明確にした契約書を交わします。
- 返済の実態を残す:契約書の内容通りに返済を行い、銀行口座の振込記録など証拠を残しておきましょう。
- 利息の有無を決める:利息をつけない場合は、契約書に「利息なし」と明記します。
「住宅取得等資金の贈与の特例」の注意点
贈与税の非課税制度を利用する際には、要件を厳守しなければなりません。
- 贈与者の要件:贈与者は、親や祖父母など直系尊属に限られます。
- 受贈者の要件:
- ・贈与を受けた年の1月1日時点で18歳以上であること。
- ・合計所得金額が2,000万円以下であること。
- 住宅の要件:
- ・床面積が50平方メートル以上240平方メートル以下であること。
- ・新築や取得の契約日、入居日などの期限を守る必要があります。
- 制度の併用:この特例は暦年贈与の基礎控除(年間110万円)と併用できます。
- 適用期限:特例の適用期限は2026年(令和8年)12月31日までとなっています。
贈与を受けた際の申告漏れに注意
贈与税の非課税制度を利用する場合でも、税務署への申告が必要です。
- 非課税額以下でも申告が必要:贈与された金額が非課税枠内であっても、申告しないと特例の適用が受けられません。
- 無申告はペナルティ対象:申告を忘れたり怠ったりすると、税務署の調査によって発覚し、無申告加算税や延滞税が課されることがあります。
- 必要書類を準備する:申告書に加え、戸籍謄本や売買契約書、登記事項証明書など複数の書類が必要となります。
親族間取引の制限
贈与税の特例は、親族間での新築や増改築、売買には適用できないことがあります。例えば、親が建設業者で、その親に自宅の建築を依頼したようなケースです。
住宅ローン控除との関係
親から贈与された資金を頭金として利用した場合、その金額は住宅ローン控除の対象となる借入金には含まれません。この点を誤解しないように注意が必要です。
親の相続トラブル回避
兄弟姉妹がいる場合、親からの支援が不平等と感じられ、将来の相続トラブルにつながる可能性があります。
- 書面で記録する:贈与契約書を作成するほか、遺言書に記載しておくことも検討します。
- 生前贈与加算:相続開始前7年以内に受けた贈与は、相続財産に加算されて相続税の対象となります。この点も考慮して計画を立てましょう。
これらの注意点を踏まえ、親とよく話し合った上で資金計画を進めることが大切です。不安な場合は、税理士などの専門家に相談することも検討しましょう。